瓦屋根の良さ


屋根材には大きく分けて、粘土系・セメント系・スレート系・金属系があります。防水・耐火・耐寒・耐震・耐摩耗性など過酷な条件が求められるのが屋根材です。 それぞれ一長一短ありますが、スレート系や金属系のように塗装を塗りかえる必要もなく何百年の風雪にも耐えてきた、粘土系の屋根材をお勧めします。
また、粘土系の屋根材は遮音性も高く、雨音も気になりません。静かで快適な住まいを実現できます。
更に、ガイドライン工法で施工された瓦屋根は、最大震度7の振動を加える実験で異常が認められず、優れた耐震性が実証されています。


屋根材の分類表
材料別製法別種類別備考
粘土系 いぶし瓦本葺本平:8×9寸・9×尺など
和形53A規格判が中心
洋形S瓦・平板瓦など
無釉薬瓦本葺本平:8×9寸・9×尺など
和形53A規格判が中心
洋形S瓦・平板瓦など
釉薬瓦和形53A規格判が中心
洋形S瓦・平板瓦など
セメント系厚形スレート洋形平板形・波形など
施釉セメント
コンクリート
スレート系化粧石綿スレート洋形平板形・波形など
化粧スレート
天然スレート
金属系銅板洋形平板形・波形など
カラー鉄板
トータルでお得な瓦屋根


耐震性・耐風性が飛躍的にアップ、最新実験に基づいた『ガイドライン工法』


高品質な瓦と優れた施工方法。この二つが揃って初めて、安心・快適な瓦屋根が出来上がります。

平成13年8月に発行された「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」は、標準試験方法で合格した例示工法が 掲載されました。その後、耐力確認された工法が追補版として発行されたり、ガイドライン工法に準拠 したJ形瓦の標準施工要領書(JKY-2014)が発行され、令和3年7月には約20年ぶりに改訂版が発行されました。 20年間にわたり蓄積された試験データは、標準仕様としてまとめられ、釘や補強緊結材ごとに確認された風圧力、 採用可能な基準風速地域を示しています。
一方、瓦自体も進化を続け現在生産される、すべての三州瓦は『防災瓦』になっています。
瓦屋根標準設計・施工ガイドライン

大地震の揺れにも安心
“地震の巣”と呼ばれる日本列島の現状
太平洋プレートとフィリピン海プレートがぶつかり合う日本列島。 私たちはまさに、“地震の巣”の上に暮らしているといっても過言ではありません。 いつ、どこで起こるか分からない巨大地震に備えるため、瓦屋根もより安全性の高い方法で施工する必要があります。

阪神・淡路大震災クラスの揺れに耐える
「ガイドライン工法」は、巨大地震(震度7)にも耐える耐震工法です。 一般の木造建築の場合、地震時にもっとも揺れの影響を受けやすいのが屋根の一番上の棟部分。 こうした部分ごとの耐震実験や実物大の家屋による振動実験の結果を受け、 巨大地震の揺れにも対応できる工法としてまとめられたのが「ガイドライン工法」です。
※直下型地震では、局地的に阪神淡路大震災の数倍の加速度が確認されることがあります。
※「ガイドライン工法」は今回の実験こより、屋根の上の応答加速度1314ガルに耐えることが実証されました。

“地震大国”日本にかかせない先進の耐震工法
私たち瓦業界は、地震大国・日本に欠かせない耐震工法の開発にむけて長年努力を重ねてきました。 以来、多くの実験・研究を繰り返し、確立されたのが「ガイドライン工法」です。 愛知県陶器瓦工業組合では、この画期的な耐震工法の全国的な普及をめざしています。

発生が危惧される「東海大地震」も想定
今後発生が危惧されている「東海大地震」の予想波でも耐震実験を実施。 三州瓦では「ガイドライン工法」の現状に満足することなく、つねに未来を見据えた安心・安全を追求し続けています。
台風の強い風にも安心
強風が吹いても、瓦はズレない、飛ばない
平成12年、建設省(当時)は全国の自治体ごとに「基準風速」を決め、大型台風下の強風でも瓦が飛ばされない工事を実施するよう指示しました。 この「基準風速」に従って、安全な瓦屋根づくりの標準施工方法を示したのが「ガイドライン工法」です。

表面の風だけではなく、巻き上げる風圧にも強い
瓦屋根の強風対策でもっとも大切なこと。それは風が通り過ぎるときに生じる「瓦を巻き上げるカ(内圧)」です。 「ガイドライン工法」では、風が瓦屋根の表面に当たったときの外圧と、持ち上げようとする内圧を緻密に計算して施工します。

新幹線(250km/h)並みの強風が屋根を直撃!
ガイドライン工法は、そんな激しい台風も想定しています。 日本でもっとも風の強い「基準風速46m」地域は、沖縄県と南西諸島の一部だけ。 40mのレッドゾーンには高知県、鹿児島県がリストアップされています。 昨今の台風襲来回数の多さを考えると、基準風速が低いからといって油断は禁物です。

台風の強い風にも安心